副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)
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(1)副腎皮質機能亢進症の症状

 水をガブガブとよく飲むようになり、そのため尿も増えます。また異常にたくさん食べるようになります。

 
中心性肥満と呼ばれる腹部膨満が起こりますが、これは腹腔内に脂肪が沈着して膨れたものです。

 
身体の左右対称に脱毛が起こり、毛づやも悪く弾力もなくなります。皮膚が薄くなって乾燥しやすくなります。特に症状が進んだものでは、皮膚に石灰のようなものの沈着が起きます。これは体液中にカルシウムがホルモンバランスの狂いによって析出してきたためです。

 また、筋萎縮が起こり、動作が不活発になります。

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(2)病気の解説と治療法


 副腎は、腎臓の上部にある小さな臓器です。副腎皮質機能亢進症は、この副腎の内分泌腺の皮質部分から分泌されるコルチゾールというホルモンが過剰となって起こる病気で、脱毛が特徴です。

 脳下垂体の腫瘍で副腎が刺激され、副腎皮質ホルモンが過剰に分泌されたことで起こることもあり、この場合は
頭を下げてふらふら歩きまわる症状が現れます。これをクッシング病と呼びます。

 副腎皮質部自体が腫瘍化してしまうタイプは、クッシング症候群と呼びますが、犬の場合はこのタイプが90%を占めると言われ、また雌犬に多いとされます。

 アレルギー疾患などの治療のためにステロイド剤(副腎皮質ホルモン薬)を大量に投与した時に起こることもあります。

 糖尿病や甲状腺機能低下症が合併症として発症し、更に状態を悪くします。

 8歳以上の高齢犬、プードル、ダックスフント、ボクサー、ボストン・テリア、ポメラニアン、ヨークシャー・テリア、ビーグルなどがかかりやすい犬種といわれています。

 薬を投与する内科的療法や化学療法が行われます。


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(3)日常ケアのポイント


聴覚と嗅覚が優れている犬は、見えづらかったり、失明したりした場合でも、家具の配置や食器の置き場所、トイレの位置などを変更しなければ、その状況に順応できるようになります。

 紫外線の直射は白内障を悪化させるので、紫外線の強い日には散歩しないようにします。

 ブルーベリーに含まれるアントシアニンには、白内障の進行を遅らせる作用があります。